【2月24日 CGTN Japanese】英国の総合科学誌「ネイチャー」はこのほど、表紙に中国人科学者の葉軍(Ye Jun)氏らが論文で発表した研究成果を示すイメージ図を採用しました。葉氏が率いるチームはこれまでに、地球上において1ミリの高低差でも時間の流れの速度が異なるということを実験で証明しました。この成果は、これまでで最も小さな高低差でアインシュタインが発表した一般相対性理論を実証したものです。

 葉軍チームは世界で精度が最も高い原子時計を開発し、1ミリの高低差で時間の流れに差異が存在することを示しました。この時間差は、約3000億年が経過した場合の1秒の差に相当し、一般相対性理論が示した予言と一致するとのことです。

 研究の精度をここまで高められたのは原子時計の中でも精度がより高い時計、即ち光格子時計を使用したためです。葉氏は「今回は、時計の精度を50倍向上させる飛躍ができた。GPSの精度を向上させることも期待できる」と述べました。

 また、この研究により、量子力学と重力を連結させることが可能となります。さらに原子時計は、微小な世界の観察に利用されれば、量子力学と重力との間の微妙な関係を観察でき、天体望遠鏡に応用すれば宇宙をより正確に観測できるとのことです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News