【2月22日 AFP】米大リーグ機構(MLB)と選手会(MLBPA)の代表者が21日、新労使協定をめぐって数時間にわたり面会したものの、2022年シーズンの開幕を脅かしている経済的問題の解決に向けた進展はほとんどなかったと、米メディアが報じた。

 米フロリダ州ジュピター(Jupiter)のロジャー・ディーン・シボレー・スタジアム(Roger Dean Chevrolet Stadium)で開かれた交渉について、米紙USAトゥデー(USA Today)に対してMLB側の関係者は「広範囲かつ生産的」なものになったと述べたのに対し、選手会側はMLBからの新たな提案に失望感を示した。

 年俸調停権取得前のボーナスプールについて、MLBは500万ドル(約5億7000万円)引き上げて2000万ドル(約23億円)を提示したが、選手会の要求とはまだ9500万ドル(約109億円)もの開きがあると複数メディアで伝えられた。

 また、ぜいたく税と年俸の基準額、もしくは最低保障額に関して、新たな提案はなかったとされている。この二つの重要項目に加え、収益分配についても選手会が球団側の減額を要求しているのに対し、MLB側は30球団内で競争バランスが損なわれると主張している。

 しかしながら、MLBが26日に開始予定だったオープン戦の1週目を中止して、3月5日以降の開幕になると明かしたことを受け、双方による協議は緊急性を増して進行する兆しがみられた。

 昨年12月1日に旧労使協定が失効して以降、オーナー側によるロックアウトが続いているため、春季キャンプも延期されたままとなっている。

 MLB側は2022年のレギュラーシーズン開幕を予定通り3月31日に迎えるには、今月28日が妥結の期限になるとしている。(c)AFP