【2月22日 AFP】オランダ1部・エールディビジのアヤックス(Ajax)は21日、約4年半前の練習試合中に不整脈で倒れて重度の脳損傷を負ったアブドゥルハーク・ヌーリ(Abdelhak Nouri)の家族に対し、785万ユーロ(約10億2000万円)の補償金を支払うことで合意したと発表した。

 オランダの世代別代表に選出されていた元アヤックスのヌーリは、2017年7月に行われたドイツ・ブンデスリーガ1部、ヴェルダー・ブレーメン(Werder Bremen)とのプレシーズンマッチ中に倒れた。

 アヤックスのエドウィン・ファン・デル・サール(Edwin Van Der Sar)最高経営責任者(CEO)は「この件を解決できるよう、合意に達せたことをうれしく思う。アブドゥルハークと彼が愛する人々にとっての苦しみが終わっていないことは、われわれ全員が理解している。非常に悲しい状況のままであり、それはアヤックスの中でも感じている」とコメントした。

「アブドゥルハークの家族が昼夜を問わず、愛と思いやりの気持ちを持って彼を介護してくれていることを深く感謝する」

「彼のもとを訪れるといつも家族から温かい歓迎を受けるが、それはアヤックスの他の同僚に対しても当てはまる。それについてもとてもありがたく思う」

 アヤックスは2018年、脳に永久的かつ重度の損傷を負い、二度と自立した生活を送ることができない現在24歳のヌーリの生涯にわたる治療費を支払うことで合意していた。

 ヌーリの家族はクラブを提訴し、心臓の問題によって倒れた後、同選手は十分な治療を受けられなかったことが認められている。(c)AFP