【2月22日 CGTN Japanese】「(ビッグエアだけでなく)スロープスタイルでも金メダルが取れるまで、小鳴(シャオミン)に彼女はできないな」

 スノーボード男子金メダリストの蘇翊鳴(Su Yiming)について冗談混じりに語る佐藤康弘コーチの動画が、中国のSNS「微博(ウェイボー、Weibo)」で話題になっています。約4分半のこの動画に関する話題は一時「微博」のホットワード首位に躍り出るまでになり、21日午後5時の時点で、これに関する話題の閲覧数は1億6000万回を超えました。

 この動画は中央広播電視総台(チャイナ・メディア・グループ、CMG)日本語部が取材・制作したもので、中日二カ国語で公式サイトやSNSで配信されました。

 実は、この動画が配信された2月18日は、蘇選手の18歳(中国の成人年齢)の誕生日でもありました。3年半にわたって指導してきた教え子の成長について佐藤コーチは、「中国だけでなく、世界にも貢献できるような人間になってほしい」と期待を寄せました。そのうえで、「まだスロープスタイルでは銀しか取れていないので、金メダルが取れるまで彼女はできないかな」と、カメラに向かって笑顔をほころばせました。

 動画に対するコメントの中には、和訳すると「かわいそうに(笑)」と面白がるものや、「ファンのために4年の待ったをかけてくれた佐藤コーチに感謝」「シャオミン(蘇選手)には“雪”という名前の彼女がいるから大丈夫」といったユーモラスなものがあふれたほか、「人を思いやる気持ち、愛こそ大事」「世界に貢献する人になってほしい」など、佐藤コーチの言葉を引用したものも多く見られました。最も多かったのは、2人の絆に感動して「泣いてしまった」というもので、「日本人に対する印象が変わった」という声もありました。

 その他のコメント(和訳)を以下に抜粋します。 

 また、CMG日本語放送の公式アプリ「KANKAN」にこの動画が記事付きで配信されると、次のような投稿が寄せられました。

 佐藤康弘コーチ(47歳)はかつて日本のスノーボード・シーンをけん引したプロスノーボードチーム「First Children(ファーストチルドレン、2017年に活動を終了)」の代表を務め、「YAS」や「やっさん」の呼び名で親しまれてきました。現在は国際派スノーボードコーチとして活躍し、日本では若手を育成する「クエストアカデミー」と「ヤマゼンロックザキッズ」でコーチを務めています。

 蘇翊鳴選手は2004年に吉林省吉林市で生まれ、4歳でスキーを始め、14歳(2018年)で佐藤コーチに弟子入りし、中国代表選手に。2020年3月、中国人選手として初めてトリプルコーク1620を、2021年10月に世界で初めてバックサイド1980を成功させました。2021年12月、スノーボード・ビッグエアW杯米スティームボードスプリングズ大会で中国人選手として初優勝。北京冬季五輪ではスノーボード男子スロープスタイルで銀メダル、ビッグエアで金メダルに輝きました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News