【2月21日 People’s Daily】北京冬季五輪は中国を世界にアピールする窓口となっている。大会に参加した各国の選手や指導者は連日、施設やスタッフの努力を称賛した。

 選手村に入った各国の多くの選手がSNSを通じて発信。米国リュージュ女子サマー・ブリチャー(Summer Britcher)選手は、リモコンの操作でマットが適切な高さに動く「スマートベッド」の様子をリポート。フィンランドのアイスホッケー女子ペトラ・ニエミネン(Petra Nieminen)選手は、五輪マスコットの氷墩墩(ビンドゥンドゥン)の枕が毛布に早変わりする「マジック」を披露した。

 日本選手団の原田雅彦(Masahiko Harada)総監督は、選手村の暮らしはすべてが快適だと感想を述べ、「選手全員が競技場で最高のパフォーマンスを発揮してくれると信じている」と語った。

 新型コロナウイルス対策のため、関係者は毎日、PCR検査を受けている。米国フリースタイル女子ダリアン・スティーブンズ(Darian Stevens)選手は「中国はコロナ対策を徹底しており、安全な五輪が行われると確信している」と信頼していた。

 国際スキー連盟(FIS)アルペン委員長のベルンハルト・ルッシ(Bernhard Russi)氏は、アルペンスキー会場の雪の状態について「スキーヤーにとって完璧だ」と激賞した。

 延慶(Yanqing)ゾーンの国家アルペンスキーセンター(愛称・雪飛燕)では2月3日、各国代表選手が初練習を行い、「ここで競技ができることは素晴らしい」と感想を述べた。9大会連続でアルペンスキーのコースを設計したルッシ氏は「選手からは、人工雪の質が良く、気持ちよく滑ることができると評判だ」と説明。オーストリアのアルペンスキー男子ビンセント・クリヒマイヤー(Vincent Kriechmayr)選手は「今まで見たコースで最高のコンディション」と表現した。

 張家口(Zhangjiakou)ゾーンの雲頂スノーパークでは、冬季五輪で過去3回金メダルを獲得した米国スノーボード男子のショーン・ホワイト(Shaun White)選手が「雪質が素晴らしく、グリップが効く。形状は美しく、防風もしっかりしている」と話した。

 今回の冬季五輪は2008年北京夏季五輪の施設を最大限に活用するとともに、五輪史上初めて会場全体の電力を再生可能エネルギーでまかなっている。夏季五輪でバスケットボールが行われた北京会場の五棵松スポーツセンター(五棵松体育館)はアイスホッケー会場となった。バスケとアイスホッケーの仕様転換は6時間でできる。国家スピードスケート競技場(国家速滑館)は二酸化炭素(CO2)の排出をほぼゼロにする製氷技術を導入した。多くのアスリートが、科学技術を駆使した「グリーン五輪」に感嘆の声を寄せている。

 フリースタイルスキー男子スロープスタイルで金メダルを獲得した米国のアレクサンダー・ホール(Alexander Hall)選手は「多くの人が参加することは、金メダルより意義がある」と話す。人々の暮らしから離れた場所で行われることが多いウインタースポーツを、多くの観客に見てもらう意義を強調する。

「私たちは地球村に住み、運命を共にしている」と話すのは、米国フリースタイルスキー女子マギー・ボイズン(Maggie Voisin)選手。コロナ禍が続く中、「北京冬季五輪はウインタースポーツを愛する人々を結びつけている。肩と肩を並べて一緒によりよい未来へ向かっていける」と語っている。(c)People’s Daily/AFPBB News