【2月21日 AFP】オーストラリアは21日、新型コロナウイルスのワクチン接種完了を条件に、約2年ぶりに外国人観光客の受け入れを再開した。同国は世界的にも厳格な入国制限を実施していた。

 シドニーの国際空港には午前6時20分、第一弾となる米ロサンゼルス発のカンタス航空(Qantas Airways)機が到着。東京やカナダ・バンクーバー(Vancouver)、シンガポールからの旅客機が続いた。

 カンタス航空は、今週、1万4000人以上の利用者を見込んでいる。

 新型コロナの流行で打撃を受けた観光業が、徐々に回復するとの期待が高まっている。

「おかえり」と書かれたTシャツを着てシドニーの空港で乗客を出迎えたダン・テハン(Dan Tehan)観光相は、「非常に力強い回復がみられるだろう」と期待感を示した。

 オーストラリアは2020年3月、新型コロナ対策として、市民と永住者以外の入国を原則禁止した。市民の海外渡航もほぼ禁止したほか、入国者数も制限したことから「オーストラリア要塞(ようさい)」とも呼ばれた。

 同国の商工会議所によると、厳格な入国制限下での経済損失は、1か月当たり36億オーストラリア・ドル(約3000億円)に上った。特に観光業が影響を受けた。(c)AFP