【2月19日 AFP】カナダの首都オタワで、政府の新型コロナウイルス規制に抗議するトラック運転手らが3週間にわたり座り込みデモを続けている問題で、警察は18日、デモ隊を排除する大規模な作戦を開始、数人を逮捕し、複数のトラックを撤去した。

 17日夜にはデモ指導者2人が逮捕され、器物損壊と扇動の罪で訴追されていた。デモ隊排除は段階的に行われ、数日間にわたり続く可能性がある。

 オタワ中心部では、騎馬警官を含む重武装の警官隊数百人が横並びとなり、腕を組んで立ちふさがるデモ隊と対峙(たいじ)。ゆっくり整然と前進し、デモ隊を押し出した。

 警察はデモ隊に対し立ち退きを命じ、「違法行為をやめ、車両を撤去しなければ、厳しい罰則を科す」と警告した。

 AFP記者は、警察とレッカー車が出動し、デモ参加者数人が手錠を掛けられ連行される場面を目撃。数人が地面に押さえつけられたほか、少なくとも1人がトラックから出ることを拒んだため、警察により窓ガラスを割られ引きずり出された。

 現場では前日に大雪が降っていたが、デモ参加者は座り込みを続ける構えを見せており、陽気な音楽を流し、ホッケースティックに掲げたカナダ国旗を振るなどした。

「自由の車隊(Freedom Convoy)」も呼ばれる今回のデモは、米国とカナダの国境を行き来するトラック運転手に対するワクチン接種の義務化への抗議に端を発したものだったが、その要求は後に、新型ウイルス規制の全面廃止に拡大した。(c)AFP/Michel COMTE