【2月20日 Xinhua News】中国甘粛省(Gansu)定西市(Dingxi)の民間切り絵師で、国家無形文化遺産の代表的項目「定西剪紙(切り絵)」の省級代表的伝承者、傅忠民(Fu Zhongmin)さんはこのほど、1カ月あまりの時間をかけ、敦煌壁画「仏教説話・九色鹿経」の「鹿王本生」物語を再現した全長6メートルの切り絵作品「九色(くしき)の鹿」を完成させた。

 物語の舞台は古代インド。ガンジス川のほとりで九色の神鹿が、川に落ちた男を救った。男は鹿の存在を口外しないと約束したが、金銭のために約束を破り、その居場所を国王に明かしただけでなく、国王とともに鹿を捕えにやってきた。捕らわれた鹿が人の言葉で自らの身上を語ると、王はいたく感動し、今後は鹿を傷つけたり捕らえたりしないよう命令した。溺れた男は約束を破ったことから、天罰を受けた。

 今年60歳を迎える傅さんは、定西地方の切り絵と敦煌の文化を融合し、無形文化遺産を今に伝えている。(c)Xinhua News/AFPBB News