【2月18日 AFP】1948~49年のソビエト連邦によるベルリン封鎖(Berlin Blockade)の際、子どもたちに菓子を投下する作戦を考案した元米軍パイロット、ゲイル・ハルボーセン(Gail Halvorsen)氏が16日、死去した。101歳。

 東西冷戦(Cold War)時代の歴史をテーマにしたベルリンの連合国博物館(Allied Museum)が17日、AFPに明らかにしたところによると、米ユタ州の病院で家族に見守られて息を引き取った。

 ハルボーセン氏は米軍パイロットとして初めて、チョコレートやチューインガムなどの菓子を投下。封鎖下のベルリンで一躍有名になった。「キャンディーボマー(菓子爆撃手)」と呼ばれたほか、菓子をパラシュートで投下する合図に機体を揺らしたことから「ゆらゆら翼のおじさん」の愛称でも親しまれた。

 2009年のAFPのインタビューでは「昼夜を問わずいてつく日も雪の日も飛んだが、パラシュートを見上げる子どもたちの顔を見るのが喜びだった」と語っていた。

 西側連合国による作戦は「ベルリン大空輸(Berlin Airlift)」と呼ばれ、計27万7000回を超える飛行によって200万トン以上の生活物資がベルリン市民に届けられた。米英独のパイロットや地上勤務者のうち少なくとも78人が飛行中や地上での事故で命を落とした。(c)AFP/Deborah COLE