【2月17日 AFP】北京冬季五輪大会組織委員会の厳家蓉(Yan Jiarong)報道官は17日の記者会見で、少数民族ウイグル人に対する強制収容所などについて問われたのに対し、「質問は概してうそに基づいている。当局側は、そのような虚偽の情報に多くの確かな証拠を示して異議を唱えてきた」と主張した。

 厳報道官は、外国の報道陣が2度にわたって新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)に関する質問を行ったのを受け、「これらの問題は冬季五輪とは無関係だが、何度も手短にコメントせざるを得ないと感じる」といら立ちをあらわにした。

 ウイグル問題の活動団体は、少なくとも100万人のウイグル人やトルコ系言語を話すイスラム教徒が新疆ウイグル自治区の複数の強制収容所に入れられていると告発しているほか、女性に対する強制不妊や強制労働が行われているとの指摘もある。

 中国は、ウイグル人に対するすべての告発について強く否定し、強制収容所は、イスラム過激主義に取り込まれるのを抑止するための職業訓練所だと反論している。 厳氏は、ウイグル人に関する一連の主張は「確信犯的なグループによるうそだ」と強調した。

 五輪の台湾選手団に関する質問については、「言いたいことは、世界に一つの中国しか存在しないということだ」と述べた上で、「台湾が中国の不可分の一部であることは、しっかりと認知された国際的な原則であり、国際社会に十分に認識されている」と言明した。

 報道官は「われわれは五輪を政治問題化するのに重ねて反対してきた」と語った。(c)AFP