【2月18日 Xinhua News】私たちの周りには色とりどりの花が溢れているが、太古の花のつぼみはどのような形をしていたのだろうか。中国の古生物学者が植物のつぼみの化石を発見したことで、謎が明らかになった。つぼみは約1億6千万年前のジュラ紀のものだったことから、科学者らは「フロリゲルミニス・ジュラシカ(ジュラ紀のつぼみ)」と名付けた。

 化石は内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)寧城県(Ningcheng)道虎溝村にある古生物化石群で見つかった。枝が良好な状態で保存されており、枝にはつぼみと果実が付いていた。つぼみの長さは4ミリに満たず、小指の爪より小さい。複数の花被片(かひへん)が花蕊(かずい、おしべとめしべ)を囲んでいた。果実はつぼみより大きく、形態も異なり、発育過程で多くの変化を遂げたことを示していた。

 研究チームを率いる中国科学院南京地質古生物学研究所の王鑫(Wang Xin)研究員は「フロリゲルミニス・ジュラシカは、これまでに知られている地球で最も古いつぼみだ。約1億6千万年前には恐竜の足元でこの小さなつぼみが花を咲かせていたのかもしれない」と語った。

 研究成果はこのほど、ロンドン地質学会誌特集号に掲載された。(c)Xinhua News/AFPBB News