【2月26日 AFP】フランスの作家、アントワーヌ・ド・サンテグジュペリ(Antoine de Saint-Exupery)が米国で執筆した童話「星の王子さま(The Little Prince)」の手稿がこのほど初めてフランスに渡り、17日からパリの展覧会で公開されている。

 この手稿を含むサンテグジュペリの貴重な品々が展示されているのは、パリ装飾美術館(Museum of Decorative Arts)での企画展「ミーティング・ザ・リトルプリンス(Meeting the Little Prince、『星の王子さま』との出会い)」。

 物語の中で星の王子さまが住んでいる小惑星や、トレードマークの赤いえりのついたマントを着ている王子さまなど、サンテグジュペリ自身が描いた水彩画も出展されている。

 飛行士であり探検家だったサンテグジュペリがこの作品を手掛けたのは、ナチス・ドイツ(Nazi)のフランス侵攻を逃れ、米国に亡命していた1942年のことだ。

 サンテグジュペリは、後に妻となる女性へ送った1930年の手紙で「宝物を見つけて憂うつになる子ども」の物語のアイデアに触れている。このことから、「星の王子さま」の構想期間がいかに長かったのかをうかがい知ることができる。会期は6月26日まで。(c)AFP/Hugues HONORÉ