中国黒竜江省 スマート農業に力を入れる
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【2月20日 People’s Daily】786億7700万キロ!2021年、黒竜江省(Heilongjiang)の食糧総生産量は昨年より32億6700万キロ増加し、中国全国総生産量の11.5%を占め、「18年連続豊作」を達成し、11年連続で全国第1位となった。
中国食糧の主要生産地域として、同省は「食糧を生産する土壌の質を保証し、科学技術による食糧の生産力を向上する」戦略を深く実施し、全省の農業総合機械化率、主要農作物の優良品種カバー率、科学技術進歩の貢献率はそれぞれ98%、100%、68.3%に達し、多くの指標で全国トップとなった。
克山県(Keshan)の、村人の韓曉宇(Han Xiaoyu)さんの家は150ムー(約10万平方メートル)以上の広くて平らな農地を持っている。3年前までは、不均一の浸食溝に埋め尽くされていたが、高基準農地の造成と黒土保全プロジェクトが相次いで実施されるにつれ、かつての浸食溝は修復された。
「異なる地理地形、気候条件に基づき、全省は黒土耕地を4つの類型に分け、分別的に施策し、総合的に管理し、重点的に保護する」と、黒竜江省農業農村庁の王兆憲(Wang Zhaoxian)庁長は説明した。
五穀豊穣は農業テクノロジーの支えが不可欠となる。北大荒農墾集団大興農場の農家、胡春光(Hu Chunguang)さんの格納庫に入ると、ずらりと並んだ近代的な農機が目に入った。今年、政府の支援のもと、胡さんは農機に北斗衛星測位自動端末機を新装し、農業技術部門が普及した良質な新品種を植えた。「5千~6千元(約9万1000〜10万9000円)の人件費を節約したのはもちろんのこと、植えてから収穫まで、機械作業はより正確で、今年の1ムー(約667平方メートル)当たりの収穫量は約600キロで、昨年より50キロ近く増えた」と、胡さんは述べた。
王庁長の紹介によると、2016年から、黒竜江省は科学技術力を統合し、現在、大豆、水稲、トウモロコシ、雑穀など17の産業技術協同革新システムを構築した。千キロ高標準科学技術モデル地域の建設をめぐり、国家現代農業科学技術モデル基地4か所、高標準現代農業サイエンスパーク58か所、現代農業科学技術モデル基地150か所、現代農業科学技術モデル主体3000余りを建設し、全省の農業イチオシ技術の利用率を95%以上に安定させている。
また、同省は新型管理モデルを大いに推進し、農民に農作業をより楽に、農業生産をより専門的にさせている。
巴彦県(Bayan)松花江郷(Songhuajiang)農家の趙建(Zhao Jian)さんは長年地方で働いており、農業との両立が困難になっている。昨年、彼は自分の家の40ムー(約2万6000平方メートル)の農地を劉輝巨農栽培専門協同組合に全行程で委託管理を依頼した。「1年で1ムー当たり、自分で管理するより約600〜700元(約1万900〜1万2700円)ももうかるんですよ」と、趙さんは述べた。
「種購入、耕作から、収穫、販売に至るまで、サービス提供組織は一貫サービスあるいはメニューカスタマイズサービスの提供が可能だ」。巴彦県農業農村局の陳偉氡(Chen Weidong)副局長の紹介によると、リソースを統合することにより、サービス提供組織は農業生産を効率化し、品質を向上させることができるという。
黒竜江省農業農村庁農村協力経済指導処の李佳文(Li Jiawen)処長によると、全行程の農業生産委託管理モデルは土地の適度な規模の管理を推進した。このモデルは機械の利用効率を高めただけでなく、新技術の普及と運用を促進し、効果的に農家、サービス提供組織、ブローカーと農業機械士などの生産管理主体の収入を増加させ、農業生産管理のリスクを分散させたという。
「われわれは現代的な農業管理システムの構築を加速し、農業の現代化の大きなまい進のため推進しなければならない」と、王庁長は述べた。(c)People’s Daily/AFPBB News