【2月17日 AFP】米16州の知事とカナダ2州の首相は16日、ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領とカナダのジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相に宛てて書簡を送り、両国間の越境に新型コロナウイルスのワクチン接種を義務付ける規則の撤廃を求めた。

 ワクチン義務化をめぐっては、抗議するトラック運転手らのデモが長期化。国境の橋がトラックの車列で一時封鎖されたほか、カナダの首都オタワでは3週間近くにわたり中心部の路上をデモ隊が占拠している。

 米共和党の州知事16人とカナダのアルバータ(Alberta)、サスカチワン(Saskatchewan)両州首相は連名で、バイデン氏とトルドー氏に対し、両国経済のためワクチン接種義務の免除を復活させるよう訴えた。

 書簡は「北米のサプライチェーン(供給網)が深刻な制約を受けている中で、ワクチン接種と検疫の免除措置を打ち切ると決定するのは、タイミングが最悪だ」「これらの制約は、インフレの進行と相まって、カナダと米国の住民に大きな負担となっている」としている。

 オタワ警察は16日、デモ隊に立ち退きを求める「最後通告」を行った。路上封鎖やその支援をした者は逮捕され、罰金やトラック差し押さえなどの処分を受けると警告。違法デモに参加したとして訴追されたり有罪判決を受けたりした場合、刑事罰に加えて米国への渡航が禁止される恐れがあるとしている。(c)AFP