【2月16日 Xinhua News】中国商務部の高峰(Gao Feng)報道官はこのほど開かれた定例記者会見で、2021年に中国のサービス貿易が引き続き急成長し、貿易額が5兆2982億7千万元(1元=約18円)となり、貿易赤字が2112億7千万元に縮小したことを明らかにし、赤字大幅縮小の主因として次の4点を挙げた。

 ①国内サービス業の急成長がサービス貿易の協調的な発展の基礎を固めた。国家統計局のデータによると、21年の中国サービス業の増加値(付加価値額)は前年比8・2%増となり、国内総生産(GDP)の53・3%を占めた。サービス業の新たな原動力が徐々に刺激され、新業態や新モデルが次々に登場している。同時に、次世代情報技術がサービスの貿易可能性を大きく広げ、製造業とサービス業の融合が続き、サービスの質や効率が顕著に高まった。

 ②知識集約型サービス輸出の競争力が大幅に向上した。新型コロナウイルス感染症の流行は生産方式やライフスタイルに大きく影響し、視聴覚サービス、医療、教育、オンライン小売りなどオンラインのサービスや消費が大きく伸び、デジタル決済手段の利用が増え、知識集約型サービス貿易急成長の可能性を切り開かれた。中国の知識集約型サービスの輸出は21年に18%増加した。うち個人向け文化・エンターテインメントサービスは35・0%増、知的財産権使用料は26・9%増、電気通信・コンピューター・情報サービスは22・3%増となり、比較的強い競争力を示した。

 ③輸送サービスの輸出が急増した。モノの貿易や価格要素の影響を受け、運送サービスの輸出は急増し、21年は前年比2・1倍の8205億5千万元となり、サービス貿易の12分類の中で輸出の伸びが最大だった。サービス輸出は、運送サービスと知識集約型サービスの輸出にけん引され、伸び率が31・4%に達し、サービス輸入を26・6ポイント上回り、サービス貿易の赤字額は前年比69・5%減となった。

 ④旅行サービスの赤字が大幅に減少した。旅行サービスはここ数年、中国のサービス貿易で赤字額が最大の分野だったが、コロナ禍以降、赤字幅が大きく縮小、19年の1兆4941億6千万元から21年は6430億4千万元となり、中国のサービス貿易赤字大幅減少の要因となった。(c)Xinhua News/AFPBB News