ルワンダの「殺人湖」 深層のメタンガスを発電源に
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■湖底のメタンを発電源に
それでも、キブ湖には可能性も秘められている。
キブワットが進めているのは、キブ湖の膨大なガスを利用するという世界で類を見ないプロジェクトなのだ。
スピードボートに乗って湖岸から20分。同社の浮体式プラットホームに到着する。キブ湖のルワンダ側に係留された、配管やフロートがコンパクトに絡み付いた、建物数階分相当の構造物だ。
この施設ではごう音を立てながら、水面下約350メートルから二酸化炭素とメタンが飽和した水を吸い上げている。上昇するにつれて圧力の変化により、水とガスが分離する。
抽出されたメタンはパイプラインを通って、ルワンダの陸上にある第2の施設へ送られ、そこでガスのエネルギーが電気に変換される。二酸化炭素は、微妙な環境バランスを崩さない的確な水深を選んで湖に戻される。
同社は長期間のメタン抽出によって、湖底の圧力が徐々に低下することを期待している。圧力が下がれば、淡水湖沼噴出のリスクも下がる可能性がある。