【2月15日 AFP】スリランカの裁判所はこのほど、野生のゾウを追い詰める様子を撮影して「ティックトック(TikTok)」に投稿したとして、観光ガイドの男に対し、動物虐待の罪で罰金20万スリランカ・ルピー(約11万円)を支払うよう命じた。当局者が11日、明らかにした。

 罰金が命じられたのは、シャシカ・ギムハン・ダナンジャヤ・ラジャシンゲ(Shashika Gimhan Dhananjaya Rajasinghe)被告。罰金額はスリランカの最低月収の約20倍に当たる。

 中部の都市ハバラナ(Habarana)で撮影された20秒の動画にラジャシンゲ被告の姿は映っていないが、ライトをつけた青い車でゾウを執拗(しつよう)に道路際に追い詰める様子が確認できる。ゾウはまぶしそうにしながら後ずさり、木の後ろに隠れようとした。

 動画は複数のソーシャルメディアでシェアされ、インターネットでは同被告に対する怒りの声が上がった。現在、ラジャシンゲ被告のSNSアカウントは削除されている。

 国立公園で観光ガイドが野生動物のすぐ近くまで車を寄せ、攻撃的になると爆竹で追い払うという事例が複数報告されていた。

 スリランカは昨年、動物保護法を厳罰化し、国宝とされるゾウを保護するための規制を導入した。(c)AFP