【2月15日 AFP】オーストラリア・シドニーで15日、看護師が大規模ストライキを決行し、人員不足や新型コロナウイルス流行により負担が増えた労働環境の改善を訴えた。

 看護師数千人が医療着やマスク姿で州議会に向かって行進した。

 参加者は、慢性的な病床や医薬品の不足や、長引くコロナ流行で犠牲を強いられていることを訴えた。「看護師はもう限界だ」「『ありがとう』の言葉で家賃は払えない」などと書かれたプラカードを持ち、シュプレヒコールを上げた。

 医療従事者はここ2年間、厳格な新型コロナ対策規制の下、日常業務に加え、過去最大規模のワクチン接種を実施してきた。

 ここ数か月は変異株「オミクロン株」の流行で感染が急拡大。入院者数が増えた他、職員の感染や隔離の影響で人手不足に拍車が掛かった。

 シドニーがあるニューサウスウェールズ(New South Wales)州の看護師・助産師協会は「市民は真実を知る必要がある。現在の人員規模は不適切かつ危険で、患者をリスクにさらしている」としている。

 オーストラリアの人口は約2500万人。累計感染者数は約250万人に上っている。(c)AFP