【2月15日 AFP】ロシアのウラジーミル・チゾフ(Vladimir Chizhov)欧州連合(EU)常駐代表(代表部大使)は14日、ウクライナでロシア人が攻撃されるなどの「挑発」を受けた場合、同国への侵攻もあり得ると警告した。

 米英両国は、ロシアはウクライナ侵攻の口実をつくる「偽旗作戦」を計画していると繰り返し警戒を呼び掛けている。

 チゾフ氏は14日付の英紙ガーディアン(Guardian)に対し「挑発されない限り、ウクライナに侵攻することはない」と指摘。しかし、ウクライナ側から攻撃を仕掛けられた場合や、ウクライナ東部ドンバス(Donbass)地方などで「ロシア市民」が殺害された場合、「ロシアが反撃しても驚くには当たらないだろう」と語った。

 ドンバス地方では、ロシアがクリミア(Crimea)半島を併合した2014年以来、ウクライナ政府軍と親ロシア派武装勢力との間で戦闘が続いている。

 ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は2019年、ドンバス地方の住民を対象に、ロシアが発給するパスポートの申請手続きを簡略化する大統領令に署名。インタファクス(Interfax)通信によると、昨年7月時点で60万人以上の住民がロシアのパスポートを保有している。(c)AFP