【2月15日 AFP】国際自動車連盟(FIA)は14日、フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)で悪天候によるレース短縮があった場合のポイント配分を変更した一方で、スプリント予選の回数については計画を元に戻した。

 昨年8月に行われた第12戦ベルギーGP(Belgium Grand Prix 2021)の決勝では、大雨の影響でレースが途中で中止されたにもかかわらず、レッドブル(Red Bull)のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)が優勝者に認定されて通常の半分に相当するポイントを獲得した。

 このレースが物議を醸したことを踏まえ、FIAは悪天候の影響を受けたレースの規則変更を承認し、「セーフティーカーまたはバーチャルセーフティーカー(VSC)の介入なしに、レースリーダーが最低2周を完走しない限り、ポイントは一切与えられない」と発表した。

 FIAが導入に踏み切ることにした累進的なポイントシステムは、レース距離に対する割合で決まる。実際の走行距離が25パーセント未満の場合、優勝者は「6ポイント、2位は4ポイント、3位は3ポイント、4位は2ポイント、5位は1ポイント」を獲得する。

 25パーセント以上50パーセント未満の場合、「優勝者は13ポイント(2位から9位までは、それぞれ10、8、6、5、4、3、2、1ポイント)を獲得する」とされ、「50パーセント以上で75パーセント未満では、勝者に19ポイント(2位から10位までは、それぞれ14、12、9、8、6、5、3、2、1ポイント)が与えられる」ことになる。

 一方、昨季3レースで試験導入されたスプリント予選については、各チームが今季の回数増加に賛成しており、F1のマネジング・ディレクターを務めるロス・ブラウン(Ross Brawn)氏も計6レースでの実施に基本合意していた。

 これに関して、FIAは今季第4戦エミリアロマーニャGP(Emilia-Romagna Grand Prix 2022、決勝:4月24日)、第11戦オーストリアGP(Austrian Grand Prix 2022、同7月10日)、第22戦サンパウロGP(Sao Paulo Grand Prix 2022、同11月13日)の計3レースにとどめた。

 スプリント予選では、従来の予選に代わって金曜日に予備レースを実施し、そこで決まった順位に従って土曜日に約100キロのスプリント予選が行われる。

 ここでもドライバーズ選手権のポイントが付与され、2021年シーズンは上位3人のみボーナスポイントを獲得していたが、2022年シーズンからはそれが8人に拡大され、1位は8ポイント、2位以下は順に1ポイントずつ少ない点数を手にすることになった。

 また、日曜日に行われる決勝レースのグリッドについても、FIAは決定方法を変更。金曜日に最速タイムを記録したドライバーにポールポジションが与えられるが、その他のグリッドはスプリント予選の結果で決まる。(c)AFP