【2月15日 AFP】中国で、大人気の北京冬季五輪公式マスコット「氷ドゥンドゥン(Bing Dwen Dwen、ビンドゥンドゥン)」を模した菓子を無許可で製造・販売する店が相次ぎ、市場管理当局が摘発に乗り出している。

 氷ドゥンドゥンは、氷のボディースーツを着たパンダのマスコット。公式グッズはショップに長い列ができるほどの人気ぶりで、模倣品を製造した人物が著作権侵害で懲役刑に処される事態にもなっている。

 東部・江蘇(Jiangsu)省南通(Nantong)市の市場管理当局は11日、同市の製菓店が正規の許可なく氷ドゥンドゥンに似たパンダ形の菓子を宣伝していたとの通報を受けたと発表。約15センチの菓子が3個製造され、価格は3個合わせて600元(約1万1000円)だったとされる。

 南部・広東(Guangdong)省汕頭(Shantou)市の当局も、市内の菓子店に対し、氷ドゥンドゥンの形をし、五輪ロゴをあしらった菓子の販売中止を命令。「氷ドゥンドゥンの商標や著作権などの知的財産権は、北京冬季五輪の大会組織委員会が保有している」と指摘した。

 国営メディアによると、製菓店による権利侵害行為は他の地域でも通報されている。

 14日には当局が、氷ドゥンドゥングッズの模倣品を製造・販売した人物に懲役1年および罰金4万元(約73万円)を科したと発表。北京五輪マスコットの著作権侵害で刑事罰が言い渡されたのは初めてとされる。(c)AFP