【2月14日 AFP】北京冬季五輪に出場しているフィギュアスケート女子のカミラ・ワリエワ(Kamila Valieva、ロシア五輪委員会<ROC>)がドーピング検査で陽性反応を示した影響で延期になった団体戦のメダル授与式について、国際オリンピック委員会(IOC)は14日、大会期間中に行われることは「恐らくない」と話した。

 ワリエワをめぐっては同日、スポーツ仲裁裁判所(CAS)が大会出場の継続を認める判断を下した。だがIOCはこれに先立ち、CASの裁定はワリエワの出場継続を許可するだけで、ドーピング問題の解決を意味するものではないとの見解を示した。

 IOC広報のマーク・アダムズ(Mark Adams)氏は、CASの裁定はあくまでワリエワ個人に対するもので、メダル授与式に関する決定は「数時間、または数日のうちには」出ないだろうとコメントした。

「(団体戦の問題は)恐らくこの五輪期間中には解決しない。残念なことではあるが、われわれはCASのプロセスと法的プロセスに従うまでだ」と説明し、「全員が抱えるジレンマであり、われわれとしても不本意ではある」と話した。

「今回の決定は彼女の(個人種目)出場の可否に関するものだ」

「団体のメダル授与を含めその他の問題は、さらに五輪が進む中で議論していく必要がある」

 先日行われた団体戦では、ワリエワが女子選手として初めて五輪で4回転ジャンプを成功させるなど、圧巻の演技でROCを金メダル獲得に導いた。銀メダルは米国、銅メダルは日本で、カナダが4位に続いた。(c)AFP