【2月14日 People’s Daily】ここ数年、ファーウェイ(Huawei)は生物多様性の保全に積極的に取り組み、技術革新で青々とした緑の山河を守っている。

 2020年5月、東北虎豹国家公園では吉報が相次いだ。まずまれに見る白いノロジカが2度撮影されたほか、天橋嶺(Tianqiaoling)森林地域で野生の東北虎の活動跡が相次いで発見された。これらの希少な野生動物の映像をわれわれの目の前に映し出したのは、同公園の「天地空」一体化観測システムだ。

「この観測システムは野外情報収集、リアルタイムトランスポート、データ分析処理の3層構造に分かれており、中でもファーウェイが参画してつくり上げた700メガヘルツの有線・無線統合のLTEベアラネットワークは、重要な役割を果たすシステムの基礎となっている」と、ファーウェイTECH4ALLデジタル包摂プロジェクトオフィスディレクターの杜娟(Du Juan)氏は述べた。

「森林の既存の防火塔を利用し、700兆ヘルツのネットワークを配置し、最小限の環境影響でより広い森林をカバーすると同時に、科学者と森林保護員の山に入る回数を最小限にする」。ファーウェイエンジニアの趙新晟(Zhao Xinsheng)氏によると、ネットワークは野生生物保全専用赤外線カメラ画像と高精細映像のリアルタイムアップロードや、土壌、水質、空気などのセンサーによる生態因子の収集・アップロード、森林保護員のパトロール軌跡のリアルタイム検索などを可能にする。

 この「天地空」一体化監視システムはすでに東北虎豹国家公園全域のカバーを実現し、虎、ヒョウなどの希少野生動物と自然資源に対し精密な、インテリジェント・モニタリング、評価、管理を行っている。

 昨年3月、ファーウェイによる技術サポートを提供する「知恵鯨歌」プロジェクトがアイルランドの南海岸で発足した。プロジェクトはクジラやイルカなどの海洋動物の声を観測し、日増しに増える海洋騒音汚染の影響を研究する。

「音響観測システムはクジラ目の音響データを収集し、クラウドや人工知能(AI)アルゴリズムなどの技術を用いて迅速な分析を行う。これにより、生物の音響種類を分類し、生物種を識別し、その行動法則を把握する」。ファーウェイ「知恵鯨歌」プロジェクトの関係責任者は、今後、これらのデータを関連部門にフィードバックし、海洋保護区の空間計画と利用方案をサポートしていくと述べた。

 イタリアのグロッセートには、砂丘と地中海性森林からなる湿地があり、300種以上の鳥類が生息している。しかし、密猟、違法伐採、無許可侵入は、湿地の生態環境に大きな被害をもたらしている。

 2019年以降、ファーウェイとレインフォレスト・コネクションはクラウドとAIをベースとした音響観測システム「ガーディアン」を共同開発した。太陽光パネルを設置した音響収集装置を野外に設置することで、24時間途切れなく近くの環境音を収集し、事業者の通信ネットワークを介してリアルタイムでクラウドにアップロードし、AIアルゴリズムに基づいてデータを分析・検出する。

「ガーディアン」システムは、電動ノコギリや猟銃の音など、いかなる不法侵入の異常音も自動的に分析・観測し、森林保護員のスマホのアプリやネットワークプラットフォームに警報を送信することで、グロッセート湿地の破壊行為を取り締まり、湿地のかん養と修復のための良好な環境を形成した。

 紹介によると、ファーウェイの支援のもと、「ガーディアン」システムは世界30か所近くの保護区で活用されているという。(c)People’s Daily/AFPBB News