【2月13日 AFP】北京冬季五輪は13日、アルペンスキー男子大回転が行われ、スイスのマルコ・オデルマット(Marco Odermatt)がついに期待に応える金メダルを獲得した。

 W杯で総合首位に立ち、今大会でも有力選手とみられていたオデルマットだが、人工雪の会場に苦戦して滑降では7位、優勝候補に推す声もあったスーパー大回転では途中棄権と、高速系2種目では残念な結果に終わっていた。

 しかし、この日は2本合計で2分9秒35をマークして優勝。2本目トップのジャン・クラニェツ(Zan Kranjec、スロベニア)が0秒19差で銀メダル、アルペンスキー世界選手権(FIS Alpine World Ski Championships 2021)のこの種目を制しているマチュー・フェーブル(Mathieu Faivre、フランス)が1秒34差で銅メダルを獲得した。

 オデルマットは「大変な一日だった。天候もそうだし、1本目と2本目の間に長く待たされた」と話し、「自分の場合は5時間以上で、とても長い時間だったからいろいろなことを考え直してしまい、集中を保つのが難しかった。少し仮眠も取ろうとした」と続けた。

 この日の大回転では、オデルマットから2秒以内で完走できた選手が8人しかおらず、多くの選手が大雪と霧が次第に濃くなって視界が大幅に制限されるコンディションに苦しんだ。

 オデルマットは「厳しかったが、2本目は大きなリスクを取った。単なるメダルではなく、金メダルが欲しかった」とコメントした。

「すべてを失う可能性があるから難しかったが、きょうはそれが報われた」 (c)AFP/Luke PHILLIPS