【2月10日 Xinhua News】中国チベット自治区(Tibet Autonomous Region)にある世界文化遺産、ポタラ宮で2018年から実施されている古書文献の保護・利用プロジェクトは、21年末までに3千点(100万ページ)超の調査と登録を完了した。同自治区文化庁が明らかにした。

 ポタラ宮の建設が始まったのは7世紀。チベット地区で現存する最も規模が大きく、保存状態のよい宮殿式建築群であり、独特な建築様式、多くの収蔵文化財により「チベット民族の歴史・文化・芸術の宝庫」と呼ばれている。

 同プロジェクトの総投資額は3億元(1元=約18円)で、期間は10年。自治区文化庁のデータによると、21年末時点で6800万元余りが投じられ、3078点(44万4421冊、107万4474ページ)の古書文献の登録▽465点(2万9378ページ)の「貝葉経(貝多羅葉に書かれた経典)」の整理と目録作成▽136点(8万5944ページ)の古書文献のデジタル化▽23点(3017ページ)の「チベット紙(伝統的な手すき紙)」の修復作業-が完了した。

 ポタラ宮は膨大な典籍を収蔵している。大まかな統計によると、登録されている各種文字の古書文献は数万点に上り、中には460点余り(3万ページ近く)の貝葉経も含まれる。内容は宗教や建築、芸術、医学、歴史、言語、文学、哲学などの分野に及んでいる。(c)Xinhua News/AFPBB News