【2月9日 AFP】ロシア軍がウクライナ国境付近で部隊を増強し緊張が高まる中、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が8日、ウクライナを「私の美しきもの」と呼んだ。

 プーチン氏は同日未明、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領との共同記者会見で、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領が同政府軍と親ロシア派武装勢力の停戦を定めた「ミンスク合意」を好ましくないと述べたことを批判。

 プーチン氏はロシア語で韻を踏みながら「(ミンスク合意を)好むと好まざるとにかかわらず耐えよ、私の美しきものよ」と述べた。

 この発言はオンラインで物議を醸した。

 元コメディアンのゼレンスキー氏は、ロシアに続いてウクライナを訪問したマクロン氏との会談後、「ロシア大統領にも一理ある。確かにウクライナは美しい」「(だが)ウクライナを自分のものと呼ぶのは度が過ぎている」と述べた。

 また、ウクライナや欧州がロシアと交渉する際の心構えについて、「極めて辛抱強く」臨むのが賢明だと述べた。

 ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)報道官は電話取材でプーチン氏の発言について、「国家が義務を負ったなら、責任を果たす必要があるという意味だった」と釈明した。(c)AFP