【2月8日 AFP】フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は7日、ロシアの首都モスクワを訪問してウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領と会談し、ウクライナをめぐる緊張の緩和に向けて始動したいと述べた。

 ロシアは親欧米路線を取るウクライナとの国境付近に10万人以上の兵力を集結させており、ロシアによるウクライナ侵攻の懸念が高まっている。欧米諸国は今週、緊張緩和に向けて積極的な外交を展開する予定だ。

 ロシア大統領府(クレムリン、Kremlin)でプーチン氏と長テーブルを挟んで座ったマクロン氏は、欧州での「重大局面」に対処するためモスクワを訪れたと発言。「今回の会談は、われわれが進むべき方向、つまり緊張の緩和に向けた開始地点にできる」と述べ、「ロシアと他の欧州諸国の双方にとって有益な答え」を望むと表明した。

 これに対しプーチン氏は、マクロン氏を「親愛なるエマニュエル」と呼び歓迎。ロシアとフランスは「欧州の安全保障をめぐって共通の懸念」を持っていると述べ、その解決に向けた仏政府の努力を評価した。

 昨年12月に今回のウクライナ危機が始まって以降、欧米首脳でプーチン氏と直接会談したのはマクロン氏が初めてとなった。7日には、ドイツのオラフ・ショルツ(Olaf Scholz)首相が米首都ワシントンを訪問し、ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領と会談。冷戦(Cold War)以降で最大規模となるロシアとの対立で、欧米首脳は一致団結した姿勢を維持しようとしている。(c)AFP/Michael MAINVILLE and Jerome RIVET