【2月4日 AFP】女子テニスの彭帥(Peng Shuai、中国)が前副首相から性的暴行を受けたと告発していた問題で、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長は3日、「本人が調査を望めば」IOCが支援するとの考えを示した。

 北京冬季五輪開会式を翌日に控えた3日夜、北京市内で記者会見したバッハ会長は、同市滞在中に彭と面会すると明言。その際、彭の「身体の全体状況および精神状態」を確認したいと述べた。

 元ダブルス世界ランキング1位の彭は、張高麗(Zhang Gaoli)前副首相に性行為を強制されたと告発した後、約3週間にわたり消息不明となった。その後、再び公の場に姿を見せ、昨年11月にはバッハ会長とテレビ電話をした。翌12月、性的暴行を告発した事実を否定したが、本人がどれほどの自由と安全を確保しているかは今もはっきりしない。

 バッハ氏は会見で、「本人が調査を望めば、われわれはもちろん彭を支援する。だがそれは本人の決断でなければならない。それは彭の人生であり、彭の告発だ。告発はあったが、後に撤回もされた」と話した。

 その上で、「私たちは今回の個人的面会でこの会話を続ける。ついに対面できた時に、彭の身体の健全さと精神状態について、より良く知ることができるだろう」と述べた。(c)AFP