【2月3日 CGTN Japanese】北京冬季五輪の開会式に招待され、出席を間近に控えたロシアのプーチン大統領が、中央広播電視総台(CMG/チャイナ・メディア・グループ)の台長兼編集長の慎海雄氏の書面インタビューに回答を寄せました。

 慎氏:スポーツは「隣同士」の中露両国の関係でどのような特別な役割を果たし、両国が交流と協力をさらに強化するにはどのようにすれば良いでしょうか。

 プーチン大統領:私は習近平主席とは長い付き合いであり、国際問題を解決する上で多くの共通した考えを持つ友人として、また政治家同士として密接な交流を保っています。ですから、彼からの招待を受け取ってすぐに中国訪問を承諾しました。中国の友人と共に今年の世界の重要なスポーツイベントである冬季オリンピックの喜びを分かち合いたいと思います。

 注目すべきは、歴史上初めて中国の北京で開催されるこの冬季オリンピックがちょうど中国の旧正月の期間中に行われ、さらに北京が史上初の夏と冬のオリンピックの開催権を獲得した都市となったことです。主催者はオリンピックに向けて準備ができていると思います。

 スポーツは人類の文明の中でユニークな現象です。大規模なスポーツ大会の開催は、人と人の距離を縮め、相互理解を深め、世界的に認められている「フェアプレー」の原則を促進するのに役立ちます。

 スポーツ分野でのロシアと中国のつながりは、広範かつ包括的という特徴があり、二国間の人文協力の中で重要な地位を占めています。ウインタースポーツをはじめ多くの競技が既に確かにシンボリックな競技になっています。

 2021年12月に、私と習近平主席は2022-2023年を「ロシア・中国スポーツ交流年」とすることを宣言しましたが、これは必ず両国民に注目される大きなイベントとなるはずです。この交流年には約500回のさまざまなイベントが含まれます。今回、北京は必ず最高レベルの冬季オリンピックを開催できると信じています。

 慎氏:2021年6月28日、大統領と習主席はビデオ会談で「中国ロシア善隣友好協力条約」の延長を宣言しましたが、両国関係においてこのことが持つ重要な意義は何でしょうか。

 プーチン氏:20年以上前に締結された「ロシア中国善隣友好協力条約」は、両国の包括的戦略協力パートナーシップを長期的に安定して発展させるための法的な基礎を築いた基本綱領的な文書です。ですから、習主席とともにこの条約の延長を決めました。

 この文書は深く考え抜かれたものであり、その中の多くの条項は現在のめまぐるしく変化する国際情勢の下で引き続き重要な役割を果たしています。

 ロシアと中国の関係は平等と非イデオロギー化を基礎として発展しています。私たちのパートナーシップは安定しており、独立した価値を持っており、政治の影響を受けず、誰に対して向けられたものでもありません。こうした関係は互いの根本的利益への尊重と配慮、国際法と「国連憲章」の順守を基礎として構築されています。

 また、この条約に基づいて形成された政治的相互信頼によって、両国が効果的で多様なレベルでの国家間協力の枠組みを構築することを可能にし、両国指導者の会談はその中で重要な役割を果たしています。
中国はロシアにとって最大の貿易パートナーです。新型コロナ感染症の影響を受けながらも、昨年の二国間貿易額は過去最高の1400億ドルに達しました。

 中国は国際舞台におけるわが国の戦略的パートナーです。われわれが「ロシア中国善隣友好協力条約」で確立した理念は両国のパートナーシップをかつてない高みに引き上げ、その性質と規模を質的に変化させたとともに、これまで以上に手を携えて共に前進するための条件をつくり出したことを改めて強調したいと思います。

慎氏:今回の冬季オリンピックのアイスホッケー競技でロシアのために最初のゴールを決めるのは誰だと思いますか。

 プーチン氏:ロシアには鍛え抜かれ、団結精神と必勝の意志を持った「アイスホッケー軍団」があり、チームの誰もがゴールを決める能力を持っています。

 冬季オリンピックのアイスホッケー競技がこれまでと同様にエキサイティングで忘れがたいものになるのは間違いないでしょう。(c)CGTN Japanese/AFPBB News