【2月4日 Xinhua News】中国山東省(Shandong)にある青島科学技術大学(Qingdao University of Science & Technology)は1日、同大学の王碩(Wang Shuo)教授の率いる研究チームがこのほど、世界で初めて琥珀(こはく)の中から現存する最古の花を発見したことを明らかにした。東南アジアの顕花植物の初期進化とプレート運動との関係を研究する上で重要な化石証拠となる。研究成果は世界的に有名な学術雑誌「Nature Plants」に、カバーストーリーの論文「1億年前の琥珀から発見された南アフリカ原産の耐火性クロウメモドキ科の植物」として発表された。

 研究チームは、約1億年前に形成されたミャンマー産の琥珀の化石標本21点を調査し、比較分析を行った結果、最終的に南アフリカのケープ植物区保護地域群で、これら琥珀化石となった植物の現存する子孫を発見した。

 王教授によると、琥珀の中で良好な状態で保存されていたこれらの化石植物は、インドプレートがゴンドワナ大陸から完全に分裂する前に形成されていた。ゴンドワナ大陸の崩壊とインドプレートの北上により、この生物群の祖先はインドプレートを通ってミャンマー北部に拡散したが、その子孫は生き残りケープ植物区保護地域群で繁殖してきた。

 研究の結果、この花は頻発する森林火災に高い適応性を示すことが分かった。白亜紀に頻発した森林火災は、被子植物の進化を促す重要な要因となった可能性がある。

 この研究成果は、王教授のチームと中国科学院(Chinese Academy of Sciences)南京(Nanjing)地質古生物研究所、中国科学院昆明植物研究所、遼寧省(Liaoning)撫順(Fushun)琥珀研究所、中国科学院植物研究所、山東師範大学、英国のオープン大学、同ブリストル大学、米国のカンザス大学、南アフリカ国立生物多様性研究所との8年にわたる共同研究で得られた。(c)Xinhua News/AFPBB News