【2月2日 AFP】ブラジルの婦人服店で男性による女性客や従業員へのセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)が相次ぎ、店は男性の入店を禁止した。

 起業家でモデルのアンドレア・コスタ(Andrea Costa)さんは、南東部サンパウロ(Sao Paulo)州サンジョゼドスカンポス(Sao Jose dos Campos)のショッピングモール内にある店舗に「男子禁制」「ペットは歓迎」と書かれた張り紙を出した。

 別の張り紙には男性に向けて「女性のプライバシーに配慮し、店外のベンチでお待ちください」と書かれている。

 メッセージアプリ「ワッツアップ(WhatsApp)」でAFPの取材に応じたコスタさんによると、店内のスタジオでオンライン販売用の商品写真を撮影する時などに、男性が女性客や従業員に不適切な言葉を浴びせたり、いやらしい目つきで見てきたりする事例が相次いでいた。

 コスタさんは「男性の99%は不適切な振る舞いをする。見た目だけでは分からないので、男子禁制にした」と説明する。

 コスタさんは、フォロワー数25万人以上のインスタグラム(Instagram)に不適切な行動をする男性の写真を投稿し、店内のセクハラに注意するよう呼び掛けてきた。

 男性は店内で使用中の試着室をのぞこうとしたり、試着中のパートナーに「似合わない」「そんな格好で外に出るな」「お尻丸出しだぞ」と声を掛けたりする。

 男性を試着室に近づけないため、ビールやテレビゲームを提供したこともあるが、効果はなかったという。

 ブラジルではマチズモ(男性優位主義)が根強く、男子禁制は批判を招いた。コスタさんのSNSには男性から攻撃的なコメントが多数寄せられ、店まで直接文句を言いに来た男性もいるという。(c)AFP