【2月2日 AFP】ノルウェーの裁判所は1日、2011年の爆破・銃乱射事件で77人を殺害した罪で収監されているアンネシュ・ベーリング・ブレイビク(Anders Behring Breivik)受刑者(42)の仮釈放申請を却下した。

 同国南東部テレマルク(Telemark)県の裁判所は、ブレイビク受刑者には「(2011年)7月22日のテロ攻撃のような行為を繰り返す明確な危険性がある」として、仮釈放を認めなかった。同受刑者は事件について反省する姿勢を一切示しておらず、申請が却下されることは予想されていた。

 事件は、第2次世界大戦(World War II)後ではノルウェーにおける最悪の大量殺人事件となった。ネオナチ(Neo-Nazi)運動に傾倒していたブレイビク受刑者は、被害者が多文化主義を支持していたため犯行に及んだと話している。

 ブレイビク受刑者は2012年、同国で最高刑に当たる禁錮21年の刑を言い渡され、社会を脅かす存在とみなされる限り刑期は無期限に延長することが可能とされた。当時の法律に基づき、仮釈放の申請には少なくとも10年服役する必要があった。

 ブレイビク受刑者は先月、法廷での3日にわたる審理で、仮釈放を申請。許可の可能性は低かったが、メディアの注目を集めた法廷に登場することで、自らの思想を示す機会として利用した形だ。(c)AFP