【2月1日 AFP】保守政治家の石原慎太郎(Shintaro Ishihara)元東京都知事が死去した。89歳。家族が1日、発表した。中国を批判し、日本のリベラル派の反発を買う発言もあったが、政界で数十年にわたって活躍した。

 神戸生まれの石原氏は、23歳で発表した小説「太陽の季節(Season of the Sun)」で作家としての名声を得た。

 1968年に国会議員に初当選した同氏は、衆参両院で計25年以上国政に関わった。その後、東京都知事として4期を務め、広く支持を集めた。

 一方で、同性愛や歴史に関する発言により、国内外で物議を醸したこともあった。2010年には同性愛者について「どこか足りない感じがする」と発言して遺伝的な問題の可能性があるとの認識を示唆し、批判を浴びた。

 また、在日朝鮮・韓国人や中国人を侮辱し、南京(Nanjing)事件を否定。米軍による日本防衛は幻想との見方を示したこともあった。

 最も物議を醸したのは2012年、尖閣諸島(Senkaku Islands)を都として購入する考えを表明した際とみられる。この計画は外交危機を引き起こし、中国では暴動や日本製品の不買運動にも発展した。(c)AFP