【2月1日 AFP】フランスを中心に高級高齢者施設を運営する「オルペア(Orpea)」の施設で、入所者に対する虐待や衛生管理の不備があったとする疑惑が浮上した。同社の取締役会は、イブ・ルマン(Yves Le Masne)会長兼最高経営責任者(CEO)を1月30日に解任したと発表した。

 この発表によると、ルマン氏は直ちに同社を去り、非常勤会長が後任となる。理由は明らかにしていない。

 同社に疑惑の目が向けられたのは、フリージャーナリストのビクトル・カスタネ(Victor Castanet)氏による「墓掘り人」と題された本の出版がきっかけだった。

 同書には、施設管理者が最大限の利益を追求する中で、入所者は下着が汚れたまま何時間も放置される、何日もケアを受けられないといった職員や家族の証言が掲載されている。

 これを受けて政府関係者からも非難の声が上がり、当局によるオルペア施設の監査を求める声が広がっている。

 オルペアは、同書の主張は「真実ではなく、中傷的かつ有害」と反論した上で、第三者企業2社に評価を依頼したと明かした。

 また同社は、「仲介人」とする人物がカスタネ氏による調査の中止を求め、1500万ユーロ(約19億円)を提示したという同氏の主張についても否定している。

 オルペアは世界各地で1200以上の施設を運営。うち約350か所がフランス国内にある。(c)AFP