【1月29日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2022)は28日、男子シングルス準決勝が行われ、大会第2シードのダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev、ロシア)は7-6(7-5)、4-6、6-4、6-1で第4シードのステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)を退け、2年連続の決勝進出を果たした。

 世界ランキング2位のメドベージェフは、同4位のチチパスの父親アポストロス(Apostolos Tsitsipas)氏がコーチングしていると、主審に怒りをぶつけてコードバイオレーションを取られる場面があった。

 しかし、チチパスもボックス席にいたアポストロス氏がコーチングで警告を受け、これが思わぬ崩壊の引き金となった。

 最後はチチパスが5ゲームを連続で落とし、メドベージェフが勝利をさらって30日に行われるラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)との頂上決戦に駒を進めた。

 メドベージェフは試合後、審判にクレームをつけたことを悔やんでいるとし、「良くないことだから、いつだって後悔してしまう。審判が最善を尽くそうと努力しているのは分かっている」と話すと、「自分はかなり感情的な性格だ。これまではうまく対処して勝利につなげている。(それでも)つい感情的になってわれを失ってしまうんだ」と語った。

 昨年の全米オープン(US Open Tennis Championships 2021)決勝でノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)を撃破したメドベージェフは、四大大会(グランドスラム)で2大会連続のタイトル獲得を射程に捉えている。

 一方、35歳のナダルは第7シードのマッテオ・ベレッティーニ(Matteo Berrettini、イタリア)との準決勝を6-3、6-2、3-6、6-3で制し、グランドスラムのタイトル獲得数で男子歴代単独1位の座に近づいた。

 ナダルは現在、全豪オープンの開幕前日に国外退去となったジョコビッチ、けがで今大会を欠場しているロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)の二人とグランドスラム通算20勝で並んでいるが、これで単独最多の21勝目、そして2009年以来となる自身2度目の全豪オープン制覇に王手をかけた。

 昨年9月の全米オープンでジョコビッチの年間グランドスラムを阻止したように、今大会ではナダルの歴史的快挙達成に立ちはだかろうとしているメドベージェフは「戦う相手は史上最高の選手の一人で、通算21回目のグランドスラムを狙っている」とし、「準備はできている。ラファ(ナダル)はかなり強敵だから、全力を尽くしてこの試合に勝つ必要がある」と意気込んだ。(c)AFP