【1月28日 AFP】米国のジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は27日、6月に引退するスティーブン・ブライヤー(Stephen Breyer)連邦最高裁判所判事(83)の後任として、史上初となる黒人女性を指名する意向を示した。

 バイデン氏はホワイトハウス(White House)でブライヤー氏と共に開いた会見で演説し、指名する人物は決定していないものの、「並外れた資質、性格、経験、誠実さを備えた人」になると説明。「そしてその人物は、史上初の黒人女性として米最高裁判所(判事)に指名されることになる」と述べた。指名手続きは迅速に進め、2月末までに人事を発表すると約束した。

 ブライヤー判事の引退により、バイデン氏は自身が率いる民主党が上院の支配権を握る間に終身ポストの最高裁判事をスムーズに交代させる機会を得られる。最高裁は現在、保守派判事6人とブライヤー氏を含むリベラル派判事3人で構成。バイデン氏はリベラル寄りの人物を指名することで、現在のバランスを維持することができる。

 11月の中間選挙では、共和党が上院を奪還する可能性が高まっており、そうなれば最高裁判事の承認手続きも同党が主導することになる。そのためリベラル派は、バイデン氏が選挙前に後任人事案を上院で通過させられるよう、ブライヤー氏に対し早期退任を求めていた。(c)AFP/Sebastian Smith