【1月28日 Xinhua News】2022年北京冬季五輪・パラリンピックが間もなく開幕する。世界が注目する大会に向けて、冬季五輪競技用雪質保証のためのキーテクノロジーを研究する専門チームが5年以上を費やし完成させた氷状雪のスキーコースと貯雪技術が、いよいよその真価を発揮する。

 造雪や貯雪、雪質の保証は、スキー競技を円滑に実施する鍵となる。チームメンバーの丁明虎(Ding Minghu)氏は、氷状雪は雪の形状の一種で、雪の表面に薄い氷の膜を作ることで、コース表面がスキー板に与える摩擦を減らすと説明。氷状雪コースの造営は、アルペンスキーや大回転といった速さを競う種目の「高速コース」となるだろうと述べた。

 チームは大会競技エリアの一つ、河北省(Hebei)張家口市(Zhangjiakou)崇礼区にある雲頂スキー公園の複数箇所に気象観測網を設置、雪質データなどの主要パラメータと組み合わせて、雪質観測と予報技術を応用し、コースの雪質判断モデルを構築した。同モデルは昨年行われたテスト大会でも、雪質のリスク評価に利用された。

 試行錯誤の末、チームはさまざまな天候下での氷状雪コースの制作技術を確立。氷状雪の硬度測定器や粒径測定器など、専用の観測設備の国産化も実現し、五輪後のスキーコース設営の良き手本となった。

 これらの技術やソリューションはすでに、国内の多くのスキー場で技術的模範となっており、冬季五輪における雪の安定的な確保だけでなく、政府が掲げる「3億人のウインタースポーツ参加」の目標に向け確かな基礎を築いている。(c)Xinhua News/AFPBB News