【1月29日 AFPBB News】1週間のSDGsニュースを振り返る。

伊モンクレール、毛皮の使用中止へ

 ダウンジャケットで知られる伊高級ファッションブランド「モンクレール(Moncler)」は25日、毛皮の使用を段階的に減らし、2023年秋冬コレクションをもって中止すると発表した。

 しかし、同時にリサイクル素材やオーガニック素材を使った新コレクションを発表したため、毛皮業界はすぐさまマーケティング戦略にすぎないと批判した。

英ロンドンにある伊高級ファッションブランド「モンクレール」の店舗(2021年3月23日撮影、資料写真)。(c)JUSTIN TALLIS / AFP

世界最大級サンゴ礁、タヒチ沖で発見

 国連教育科学文化機関(ユネスコ、UNESCO)は20日、フランス領ポリネシアのタヒチ(Tahiti)島沖の比較的深い場所で世界最大級のサンゴ礁を発見したと発表した。気候変動の影響は受けていないとみられ、状態は良好だという。

 サンゴ礁は長さ約3キロ、幅最大65メートルで、昨年11月に発見された。ユネスコは「世界最大級の健康な状態のサンゴ礁」だとしている。サンゴの群体は直径が最大2メートルで、バラの花びらのような形をしている。

 発見されたのは水深30~65メートルと、海面近くに比べて水温が低い場所で、ユネスコはそうした場所で良好な状態のサンゴ礁が見つかるのは「極めて異例」としている。

フランス領ポリネシア・タヒチ島沖で発見されたサンゴ礁(2021年12月12日撮影)。(c)AFP PHOTO / ALEXIS ROSENFELD

生活困窮者に焼きたてのナン、アフガン首都

 アフガニスタンの首都カブールで、生活困窮者に食料を提供する活動「Save Afghans From Hunger(アフガニスタン人を飢えから救おう)」の一環としてナン(パンの一種)の無償配布が行われた。

アフガニスタン・カブールで、「Save Afghans From Hunger」の活動で無償配布されるナンを受け取る人々(2022年1月18日撮影)。(c) Wakil KOHSAR / AFP

世界初、液体水素の大規模輸送 豪州から日本へ

 オーストラリアで21日、最先端の液体水素運搬船の積み込み準備が整った。豪政府が「世界初」の液体水素技術の実証試験とうたう事業の一環で、同船は近く日本に向けて出港する。

 専用船「すいそ ふろんてぃあ(Suiso Frontier)」は、メルボルン近郊の港で超低温の液体水素を積み込む。液体水素は将来的に、液化天然ガス(LNG)に並ぶ燃料になることが期待されている。

 同船は、日本向けに安価かつ十分な量の燃料を生産するための日豪共同プロジェクト「水素エネルギーサプライチェーン(HESC)」の一環で運航される。

 水素は燃焼させても二酸化炭素(CO2)を排出しない。そのため、化石燃料のクリーンな代替になり得るとして注目されている。

 水などの再生可能な原料からもつくることができるが、豪州では褐炭から製造されており、クリーン度は大幅に低下する。しかし豪州は、水素抽出時に排出される炭素を回収することで、環境意識の高い投資家からも支持を得たい考え。

オーストラリア・ヘイスティングスに停泊する液体水素運搬船「すいそ ふろんてぃあ」と、会見するアンガス・テイラー・エネルギー相(右、2022年1月21日撮影)。(c)ALEX MURRAY / AFPTV / AFP

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