【1月27日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ(Gianni Infantino)会長は26日、W杯(World Cup)隔年開催の計画と、地中海を渡って欧州を目指す移民の惨状を結びつけるような発言を行ったが、その後批判を受け「誤解」されていると釈明した。

 W杯を1930年から続く4年ごとではなく2年ごとに開催する案は、欧州サッカー連盟(UEFA)や南米サッカー連盟(CONMEBOL)をはじめ、各ビッグクラブが激しく批判しているが、54協会が加盟するアフリカサッカー連盟(CAF)は支持を表明している。

 仏ストラスブールで開催された欧州評議会議員会議(PACE)でインファンティーノ会長は、サッカーが現在「少数派が全てを持ち、大多数が何も持たない方向」に向かっていると指摘し、「欧州では週2回W杯が開催されていると思う。欧州では最高の選手たちがプレーしているからだ」と話した。

 その上で「だが最高の選手を見られないそれ以外の世界のことを考える場合は、サッカーの影響力に目を向けなくてはならない。それは競技の域を超える」と語り、「われわれは彼らを巻き込まなければならない。世界全体を巻き込む方法を見つけなければならない。地中海を横断する必要がないようにアフリカの人々に希望を与えなければならない。彼らはより良い生活を求めるが、それ以上の確率で海で命を落としている」と述べた。

 この発言にはSNSですぐに批判の声が上がり、インファンティーノ会長は釈明する事態となった。

 会長はAFPに宛てた文書で「本日の欧州評議会での私の発言は、誤解され、文脈を無視されているようだ。私のメッセージは、意思決定する立場にある人は全て、世界中の人々の状況改善に努める責任がある、ということだ」とし、「(発言は)一般論だった。W杯を2年ごとに開催する可能性とは直接関係はない」と説明した。(c)AFP