【1月27日 Xinhua News】中国石油大手、中国石油化工集団(シノペック・グループ)は26日、新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)タリム盆地にある順北石油・天然ガス田で1億トン級の石油・天然ガス地帯を新たに発見したと発表した。暫定的な推計によると、コンデンセート油資源量が8800万トン、天然ガス資源量が2900億立方メートル増加する。これは中国のエネルギー供給能力を増やし、国のエネルギー安全保障を守る上で重要な意義をもつ。

 同社傘下の中国石化西北石油局の王世潔(Wang Shijie)総経理は、順北油ガス田がタリム盆地中西部に位置し、地層形態が独特だと説明。超深層、超高圧、超高温などの特徴があり、平均地下7300メートル以上にあり、世界で最も深い産油・ガス地帯の一つで、探鉱・開発の難易度が高いと述べた。

 中国石化が2016年に順北油ガス田の探査で商業量を発見したことは、この10年間におけるタリム盆地の石油探鉱の注目点となった。その後、同社は科学技術開発を強化し、世界レベルの技術難題を克服。複数の採収井で大きな進展と発見を得た。順北油ガス田は20年に100万トンの生産能力を備え、現在の原油生産量は333万トン、天然ガス生産量は14億9700万立方メートルで、同社が第14次5カ年規画(2021~25年)期間中、埋蔵量を増やす上で重要な拠点になっている。

 タリム盆地は中国の陸上で最大の石油・天然ガス盆地で、面積は56万平方キロ。探査・開発を手がける中国石化西北石油局が同盆地で塔河油田、順北油ガス田を次々と発見した。塔河油田は中国初の1億トン級古生代海成層油田となっている。同社がこれまでに確認した地質学的埋蔵量は石油が16億6500万トン、天然ガスが945億8300万立方メートルで、石油・天然ガスの生産量は石油換算で1億4千万トンを超え、全国の十大陸上油田の一つとなった。(c)Xinhua News/AFPBB News