【1月23日 AFP】21-22スペイン1部リーグは22日、第22節の試合が行われ、アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)は91分と93分の得点でバレンシア(Valencia CF)に3-2の劇的逆転勝利を収め、ディエゴ・シメオネ(Diego Simeone)監督はシーズン後半の巻き返しに望みをつないだ。

 ユヌス・ムサ(Yunus Musah)とウーゴ・ドゥロ(Hugo Duro)に得点を許し、前半で2点リードされたアトレティコは、本拠地ワンダ・メトロポリターノ(Wanda Metropolitano)でまたしても失意の敗戦を喫するかにみえた。

 しかし、64分にマテウス・クーニャ(Matheus Cunha)が1点を返すと、本当のドラマはアディショナルタイムに待っていた。アンヘル・コレア(Angel Correa)のゴールで追いついたアトレティコは、さらにその2分後、マリオ・エルモソ(Mario Hermoso)がゴールネットを揺らし、大逆転劇は完結した。

 直前の公式戦10試合で6敗していたアトレティコは、感動的な勝利がシーズン後半の起爆剤になることを期待している。試合終了のホイッスルが鳴ると、ここ最近はその去就が取り沙汰されていたシメオネ監督は、興奮状態で選手やファンと喜びを分かち合った。

 負ければ23日に試合を行うFCバルセロナ(FC Barcelona)、レアル・ソシエダ(Real Sociedad)、ラージョ・バジェカーノ(Rayo Vallecano)の結果次第で7位に転落する可能性があったアトレティコは、この勝利でヘタフェ(Getafe CF)戦を控えるソシエダに3ポイント差、アラベス(Alaves)戦を控えるバルセロナに4ポイント差をつけた。

 一方バレンシアは、勝てば4位争いに食い込むことができたが、4位アトレティコと7ポイント差の9位となった。

 2位セビージャFC(Sevilla FC)は対照的に逆転劇を完結させることができずに2-2でセルタ(Celta de Vigo)と引き分け、首位のレアル・マドリード(Real Madrid)はその差を6ポイントに広げるチャンスを手にした。

 前半終盤にフランコ・セルビ(Franco Cervi)とイアゴ・アスパス(Iago Aspas)が立て続けに得点したセルタは、敵地エスタディオ・ラモン・サンチェス・ピスフアン(Estadio Ramon Sanchez Pizjuan)で試合を優位に進めた。

 その後アレハンドロ・ゴメス(Alejandro Gomez)のスーパーゴールで1点差に迫ったセビージャは、その4分後にオリヴェル・トーレス(Oliver Torres Munoz)の得点で追いつき、残り時間16分での勝ち越しを目指した。

 しかし、セルタに粘られたセビージャは、首位との差を3ポイントに縮めるにとどまった。レアルは23日にホームでエルチェ(Elche CF)を迎え撃つ。(c)AFP/Tom ALLNUTT