【1月20日 AFP】伝説の英ロックバンド「ビートルズ(The Beatles)」と契約したのは、音楽そのものよりもメンバー4人の人柄が魅力的だったから──有名プロデューサーの故ジョージ・マーティン(George Martin)氏がこう述懐していたことが、同氏の息子が19日にツイッター(Twitter)に投稿した動画で明らかになった。

 1960年代のビートルズの世界的成功を後押ししたことから「5人目のビートルズ」とも呼ばれたマーティン氏は、1926年にロンドンで大工の父親の元に生まれ、2016年3月に死去した。

 生前に録画された会話の中でマーティン氏は「演奏を聞いた時、悪くはないが飛び切り素晴らしいというわけでもなかった」と明かした。

「それなのに魅了されたのは、人となりが分かり始めた時。仲間としてやっていく上で、ものすごく良い人たちだったから」「愉快でとても聡明(そうめい)で、気分が良くなる話ばかりしてくれた。一緒にいたいと思わせるタイプの人たちだった」とマーティン氏。

「それで私はこう思った。『自分が彼らについてこんなふうに感じるなら、他の人々もそう感じるだろう。これならかなりの人気が出るはずだ』と」と振り返った。

 マーティン氏は、最初のアルバム「プリーズ・プリーズ・ミー(Please Please Me)」から「アビイ・ロード(Abbey Road)」までのプロデュースを担当した。

 同氏がプロデュースしていないのは、フィル・スペクター(Phil Spector)氏が手掛け、バンドとしてラストアルバムとなった1970年の「レット・イット・ビー(Let it be)」のみ。(c)AFP