【1月22日 CNS】肉厚な茎や葉に水をため、ぷよぷよとした見た目から、中国でも人気となっている多肉植物。適切に育てる環境や世話をする時間がない人のため、「里親」となって代わりに多肉植物を育てる新たな職業も誕生している。

 江西省(Jiangxi)出身の廖玉風(Liao Yufeng)さんは2017年、雲南省(Yunnan)大理市(Dali)で弟が始めていた多肉植物の栽培を手伝うようになった。ハウスで10万株を育て、廖さんは一から知識と経験を積み上げていった。里親サービスを始めたのは2年前。依頼は年々増え、長期委託の客は300人に上る。

「多肉植物が好きだけど家にスペースがない人や仕事が忙しい人が顧客です。また、北部では冬は寒さが厳しく、南部は夏が暑くて、どちらも育てるのが難しい」と廖さん。昼と夜の気温差が大きくて日照時間が長く、降水量が一定で湿度が高くならない大理市の気候は、多肉植物を育てるのに適している。「私たちが代わりに育てた多肉植物が成長すると、お客さんが迎えに来ます。何人か来ない人もいますが、ここで育て続けています」

 廖さんは毎日午前9時から午後5時まで、スマートフォンで多肉植物を撮影し、多肉植物の生育状況を顧客に伝えている。顧客は「わが子」の姿を見て楽しみ、定期的に大理市に訪れる人もいる。

 廖さんの月収は約1万元(約18万円)。かわいい多肉植物を育て、顧客に「癒やし」を与えていることにやりがいを感じている。里親の依頼は今も増えており、今後は専用カメラで一つの多肉植物を一日中撮影するサービスも計画している。(c)CNS/JCM/AFPBB News