【1月23日 AFP】ベトナムの「線香村」では、2月1日から始まる旧正月「テト(Tet)」に向けて、鮮やかなピンク色の線香作りに大忙しだ。だが、新型コロナウイルス対策の厳格な規制のために、その輝きが色あせつつある。

 ハノイ郊外のクアンフーカウ(Quang Phu Cau)村は、1月に一年で最も忙しくなる。竹を削って細い芯材を作り、ピンク色に染めて乾燥させ、最後に香料を付ける──線香作りのこうした工程には100年以上の歴史がある。

 グエン・ティ・ルーエン(Nguyen Thi Luyen)さん(59)は、「昨年と比べて今年の売り上げは30%減りました」と語る。

 少なくとも3か月続いたコロナによるロックダウン(都市封鎖)で、製造、物流、小売りは大きな打撃を受けた。

「いつもならトラックが私たちの商品を各地へと運ぶのですが。今年はコロナ対策のためにトラックによる配達ができないのです」とルーエンさん。

「早く今まで通りになるよう願うばかりです」

 映像は12日撮影。(c)AFP