【1月19日 AFP】代表のチームメートを侮辱して資格停止処分を受けていたスピードスケート・ショートトラック女子の沈錫希(Shim Suk-Hee、シム・ソクヒ、韓国)について、地元メディアは18日、裁判所が申し立てを退けたため、同選手は2月の北京冬季五輪に出場できなくなったと報じた。

 24歳の沈はショートトラック強国の韓国でも最も成功を収めたスケーターの一人で、2014年ソチ冬季五輪と2018年平昌冬季五輪のリレーでの金を含め、五輪で計4個のメダルを獲得している。

 しかしメールで代表のチームメートを侮辱していたことが発覚し、昨年12月に大韓スケート連盟(KSU)から資格停止2か月の処分を受け、五輪参加が不透明になっていた。その後、沈は処分を無効とする裁判所命令が出ることを求めてこの件を法廷に持ち込んでいたが、ソウル東部地方裁判所がこの日、申し立てを退けたと聯合(Yonhap)ニュースが報じた。

 KSUの関係者が裁定後に聯合ニュースに話したところでは、沈のメッセージは「代表チームの行動規定に違反する」という連盟の主張を裁判所は支持したという。

 今回問題になったのは、沈が平昌五輪期間中にコーチへ送ったメールで、10月に地元メディアが報じた。その中で沈は、チームメートの崔珉禎(Choi Min-jeong、チェ・ミンジョン)と同じレースに出場することになった場合は転倒させると示唆し、実際に1000メートル決勝で顔を合わせると、両選手は終盤に接触して転倒し、沈は失格、崔は4位となった。

 その後、調査担当者は証拠がないことを理由に、沈が意図的に崔を妨害したわけではないと結論づけたが、メールの内容が公になったことを受け、沈は自身の「未熟な振る舞い」を謝罪していた。(c)AFP