【1月15日 AFP】英情報局保安部(MI5)が、中国の工作員とされる女性が英議員に影響を与えようとしているとの警告を公に発するという異例の措置に出たことを受け、中国政府は14日、「007映画の見過ぎ」だと一蹴した。

 英当局は13日、MI5からの情報として、ロンドンを拠点に活動している弁護士クリスティーン・リー(Christine Lee)氏が、議会内で「政治的な影響力行使に故意に関与している」と明らかにした。リンジー・ホイル(Lindsay Hoyle)下院議長の事務所によると、リー氏は中国共産党のために、献金を通じて影響力を得ようとしたという。

 だが中国外務省は「干渉活動」への関与を否定し、「個人の主観的な臆測に基づく人騒がせな発言」だと非難。同省の汪文斌(Wang Wenbin)報道官は定例会見で、英国の人気スパイ映画「007」シリーズに言及し、「007映画の見過ぎで、無用な連想を抱いた人がいたのかもしれない」とやゆした。(c)AFP