【1月13日 AFP】ダカールラリー(Dakar Rally 2022)は12日、第10ステージが行われ、四輪部門ではチーム・アウディ・スポーツ(Team Audi Sport)のステファン・ペテランセル(Stephane Peterhansel、フランス)がステージ優勝を果たした。

 7位でステージを終えたトヨタ・ガズーレーシング(Toyota Gazoo Racing)のナセル・アルアティア(Nasser Al-Attiyah、カタール)は、メカニカルトラブルさえなければ総合優勝は確実となった。

 通算4度目の総合優勝を目指すアルアティアは、世界ラリー選手権(WRC)で総合優勝9回を誇り、総合2位につけるバーレーン・レイド・エクストリーム(Bahrain Raid Xtreme)のセバスチャン・ローブ(Sebastien Loeb、フランス)に32分40秒差をつけて残り2ステージを迎える。

 サウジアラビア・ワディアドダワシル(Wadi ad-Dawasir)からビシャ(Bisha)間のスペシャルステージ375キロを走り切ったローブは、「差は非常に大きく、レースはもはやわれわれの手を離れているが、まだ諦めていない」と前を向いた。

 絶対的なリードを保っているものの、アルアティアはダカールラリーでの勝利は砂漠の蜃気楼(しんきろう)のように消える可能性があるとし、「まだ終わっていない。これから2日間ある。表彰台の獲得すら厳しい戦いになる」と警戒を緩めていない。

 1991年に二輪部門で初優勝してから30年が経過した「ミスター・ダカール(Mr Dakar)」ことペテランセルは昨年大会で優勝を飾り、通算14回の総合制覇を果たしている。

 二輪部門では、モンスターエナジー・ヤマハ・ラリーチーム(Monster Energy Yamaha Rally Team)のアドリアン・ファン・ビベレン(Adrien Van Beveren、フランス)が総合首位に浮上した。

 一方で、連覇を目指すレッドブルKTMファクトリー・レーシング(Red Bull KTM Factory Racing)のケビン・ベナバイズ(Kevin Benavides、アルゼンチン)は、タイトル争いから脱落。10分22秒差の総合5位からスタートしたベナバイズは、133キロ地点でマシントラブルに見舞われた。

 同じくレッドブルKTMのマティアス・ウォークナー(Matthias Walkner、オーストリア)も苦戦を強いられ、ステージ優勝したチームメートのトビー・プライス(Toby Price、オーストラリア)と15分55秒差でフィニッシュし、総合首位から陥落した。(c)AFP