【1月13日 Xinhua News】中国のオンライン求人サイト「拉勾網(Lagou)」がこのほど発表した「2021年インターネット人材招聘白書」によると、2021年における中国のインターネット業界の平均賃金は前年比13%増となった。オペレーション業務の平均賃金は14%増で、プログラマーを上回った。

 業界の変化に伴い、企業の人材戦略も変化している。拉勾網傘下の求人データ研究機関、拉勾招聘数据研究院の統計によると、インターネット業界では実務経験3年以上の求人が3年連続でシェアを拡大し、技術職では75%を超えた。企業のニーズは「人員の確保」から「優秀な人材の確保」へと移り、インターネット業界の人材戦略は規模優先から質優先へとシフトしつつある。

 転職時の賃金上昇への期待に関する調査では、求職者の35・4%が「20~30%」を妥当な上昇幅とした。「上昇幅が20%未満だと転職する価値がない」と答えた求職者は70%を超え、「10%以下でも転職する」と答えた求職者はわずか3・3%だった。求人数と求職者数はいずれも上昇しているが、採用は難しくなっており、人事担当者の70%超が「21年の採用は20年より難しかった」とした。

 また、インターネット業界では自発的な離職がより慎重になっている。同研究院の専門家は「同様の背景を持つ企業は人材の調整戦略やニーズも似ている。市場に大量に流入する人材が同質化し、企業の新たな人材ニーズに向き合う求職者の圧力が高まっている。企業の人材ニーズの質優先が採用難と就職難をもたらしている」と分析した。(c)Xinhua News/AFPBB News