【1月12日 CGTN Japanese】中国科学院大気物理研究所と世界の14の研究機関から成る国際研究チームは11日、2021年海の温暖化報告書を発表しました。その研究結果によりますと、持続的な海水温の上昇で2021年は海洋観測記録が始まって以来、海洋が最も温かい年となったとのことです。

 また、世界の海の上層2000メートルが吸収した熱量を2020年と比べると、増加した熱量は中国の2020年の発電量の500倍に相当することが報告書から分かりました。過去80年間、10年ごとに海は前の10年間より温かくなっています。

 地球温暖化において90%以上の熱量が海の中にあり、かつ通常の地表温度に比べて自然な波動から受ける影響が小さいため、海水中の熱の含有量の変化は地球温暖化があるかどうかを判断する最良の指標の一つとなっています。

 同報告書によりますと、海の温暖化は南極海や中・低緯度にある大西洋、北太平洋などでより激しく、地中海や南極海などでの温度は史上最高を記録したとのことです。

 実験によれば、温室効果ガスの増加は海の温暖化の空間構造を駆動する主な原因となり、工業と生物エーロゾル、土地利用なども海の温暖化にある程度の影響をもたらしています。また、海の、大気中の温室効果ガス増加への反応は緩やかで遅れるため、以前の炭素排出による海の温暖化などの影響は少なくとも数百年は続いていくとのことです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News