【1月12日 AFP】台湾の救助隊は12日、前日に海に墜落した改良型戦闘機「F16V」1機の残骸を発見した。

 事故機は11日、定例訓練のために南西部の空軍基地を飛び立ったが、約30分後に消息を絶った。

 空軍は、事故機が海に墜落し、28歳のパイロットが緊急脱出した形跡はないと説明した。

 救助当局によると、機体の残骸は見つかったが、ヘリコプターや巡視艇を投入し、60人以上が夜を徹して捜索したにもかかわらず、パイロットの痕跡は見つかっていない。

 空軍はF16全機の飛行を停止。今回の事故は、昨年11月に発足したF16V部隊にとって打撃となった。

 中国が軍用機の台湾防空識別圏(ADIZ)への進入を増やして圧力をかけ続ける中、台湾空軍では近年、死亡事故が相次いでいる。AFPの集計によると、2021年の進入回数は969回で、前年の約380回から2倍以上に増えた。(c)AFP